生理痛を軽くしたい、望まない妊娠を避けたい、生理と旅行がかぶらないようにしたい・・・
このようなとき、ピルの服用を選択肢として考えますよね。
私も社員旅行の日程と生理予定日が重なってしまい、30歳過ぎて初めて生理日を移動させるためにピルを飲むことになりました。
「ピルを飲んで足がむくんだ!」という友達の話を聞いて極力避けていたんですけどね…。
せっかくの旅行だし、写真もいっぱい撮るだろうし、どうしても脚や顔をむくませたくなかったので、
- なぜピルで足がむくむのか?
- どんなピルを選べばむくみにくくなるのか?
- 副作用はないのか?
などのピルとむくみにまつわる情報を調べてまとめてみました!
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Contents
足のむくみはピルの副作用の1つ
ピルとは経口避妊薬のことを言い、卵巣から作られる卵胞ホルモン(エストロゲン)と黄体ホルモン(プロゲステロン)と同じ働きをするホルモン剤が配合されています。
ピルを服用すると、脳が「ホルモンが分泌された」つまり「妊娠した」と勘違いし、赤ちゃんのための血液や羊水を作るためにたくさんの水分を体にため込もうとします。
ピルの副作用としてむくみが現れることがあるのは、このためなんですね。
ピルの種類によってむくみの起こしやすさに差がある?
ピルは含まれる卵胞ホルモン(エストロゲン) 量の違いにより、大きく分けると3種類あります。
エストロゲン量
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低用量ピル
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50㎍以下
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中用量ピル
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50㎍
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高用量ピル
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50㎍以上
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最初に開発された高用量ピルは、吐き気・頭痛・下痢・体重増加・むくみなどの副作用が起こりやすいのが問題点でした。
ピルの副作用は主に卵胞ホルモン(エストロゲン)の量に関係があると言われ、エストロゲン量を減らしたピルとして開発されたのが低用量ピルです。
低用量ピルは生理不順の改善・普段からの避妊のための薬として使われ、中・高用量ピルは、生理痛がよほど酷い場合の改善・不妊治療・緊急避妊薬(アフターピル)として使われます。
低用量ピルは中・高用量ピルに比べ、含まれるホルモン量が少ないため副作用は抑えられ、むくみにくいと言われています。
しかし飲み始めて数か月以内では体がまだピルに慣れず、低用量ピルでもむくみなどの副作用が軽く現れることがあります。ピルの服用を止めれば副作用もすぐになくなりますが、服用を続けていれば体がピルに慣れてホルモンバランスが整い、副作用が治まります。
ただし、副作用が軽度でない場合や2、3か月も症状が続くのであれば、ピルを処方してくれた病院に相談することが大切です。
私が処方されたのは中用量ピルだった…脚はむくむの?
よりむくみにくいと言われる低用量ピルを希望して婦人科に行ったのですが、私が行った病院には残念ながら中用量ピルしか用意されていませんでした。
しかたなく中用量ピルを10日ほど飲み続けたところ…、脚にも顔にもむくみの副作用はまったく出ませんでした!
ピルのおかげで旅行もすごく楽しめて、すっかりピルの便利さの虜になった私は、旅行と生理が重なりそうなときは戸惑うことなくピルを利用していました。
基本的には毎回むくみが出ることがないのですが、一度だけピルを飲んでいる期間(飲み始めて4日後くらい?)足首を曲げると痛くなるくらいパンパンにむくんだことがあってビックリしました(^^;
むくんだ脚はハンドマッサージの得意なエステの体験を受けたらだいぶ楽になり、足首もほっそりもとに戻りました。
あまりにむくみがひどい場合は自分でマッサージしてもなかなかスッキリしないので、多少お金を出してでもプロのマッサージを試してみると全然違うのでおすすめです。
ピルの種類とあなたにとって相性の良いピルの選び方
私の家の近くの婦人科にはピルの種類が少なくてそもそも選択肢がないのですが、病院によってはいろんな種類のピルを用意しているところもあります。
ピルを構成するのは卵胞ホルモンと黄体ホルモンという2種類のホルモンでしたが、ピルの成分として配合される黄体ホルモンにはいくつか種類があり、その種類ごとに第1世代、第2世代、第3世代と3つの分類があります。
また、ピルのホルモンの配合用によっても1相性、2相性、3相性と3つの分類があります。
例えば第1世代3相性の「シンフェーズ」というピルは、自然のホルモン分泌パターンに似ていて、不正出血しにくいピルと言われています。
また第3世代1相性の「マーベロン」というピルは、他のピルに比べて初期の服用でむくみやすい、との報告も出ています。
このように低用量ピルにも様々に種類があるため、低用量ピルを処方している婦人科には複数の種類のピルが用意されており、患者さんの体質や飲み合わせの薬に合わせて、医師が適切な低用量ピルを選んで処方してくれます。
またその低用量ピルで気になる副作用が出てきたりと体質に合わなかった場合、別の種類の低用量ピルを処方して貰えます。
- 初めてピルを飲むけれど、体がむくんでしまわないか心配な方
- 服用中のピルでのむくみが気になる方
これらの方は、通販でピルを買うのではなく必ず婦人科に行き相談し、ピルを処方してもらいましょう。
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むくみは血栓症の前兆?どんな症状が出たらまずいのか
ピルは、医師の指導のもとに正しく服用していれば問題のない安全な薬ですが、ごくまれ※にピルの服用により血栓症を引き起こす人もいます。
(※1年間に1万人がピルを服用したとしてそのうちの9人。
死亡する人は10万人のうちの1人、というデータを見つけました。)
血栓症とは血管内に血栓という血の塊ができる病気で、血栓ができると血液の流れが途絶えてしまい、重篤な病気の原因となるものです。
ピルを飲み手足にむくみが出ることにより「血栓症の前兆?」と心配してしまう人が多いようですが、血栓症の症状は一般的なむくみよりも、突然の片足の痛みやしびれ、手足のしびれ、といった症状だそうです。
ピルを飲んでこれらの症状があったり、病的なむくみが出て辛くなったら、迷わず受診しましょう。